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2017.07.05

【芝居】「さよならだけが人生か」青年団

2017.6.25 14:00 [CoRich]

青年団の再演作、ワタシは初見です。7月2日まで吉祥寺シアター。

高級住宅地造成の工事現場、何かが見つかったらしく工事は止まり、発掘のための教授や大学生や役人が訪れるようになっている。
雨が降って工事も発掘も進まない日、プレハブ小屋には職人、大学生などが控えている。外出してしまった職人を訪ねてきたのは、その娘の婚約者。大学生の一人は同じ現場にいる恋人に留学を切り出せずに居る。本社からの社員や役人もやってくる。

当日パンフによれば、「伝えたいことなど何もない」物語。現在の形の青年団の作品としてはわりと初期から演じられているもののようで、当パンにあるシードホール、もアタシは行かないままに無くなってしまいました。 2000年の再演では石器の捏造などの世間で起きたことから逃げるように改訂を加えているようですが、全体としては生きて働いて生活して、恋して結婚して、あるいは気を遣ったりへつらったり、ふざけたりという暮らしている人々を点描するよう。

工事の職人たちと大学生、親会社の社員や役人など、雨と発掘で動きを封じられ集うプレハブ小屋へ出入りする人々。逃げ回る婚約者の父親に職場にまでやってくる男とか、留学を控えて恋人と離れることになる大学生の恋人たちなど恋心を物語のスパイスにしながら、それでも暮らし働き生活する人々を描くのです。

とりわけ、終幕近く、もう今日は仕事がないからと缶ビールがあき始め、歌い騒ぎ始める人々、働き酒を飲みな労働者諸君が、なぜか今のワタシには心強い。もっとも日本人ばかりで携帯電話もないのですれ違うこの環境は少々古き良き昭和の香りにすぎて現在進行形の姿ではありません。が、思いの外違和感がないのは、人々の営みが時間を経ても意外に変わらずそこにある、ということかと思うのです。

父親を演じた山内健司が、飄々として言葉少ななオヤジっぽさの説得力。親会社社員を演じた太田宏の現場に気を遣うサラリーマンっぽさ、おなじ社員の小瀧万梨子の現場に会わせたノリの良さが楽しい。 序盤、職人とアルバイトで延々と話すシーンもよくて佐藤滋の空回りっぽさ、大村わたるのアルバイト特有の理不尽を受け入れる感じもずっと観ていたいぐらいに楽しい。婚約者を演じた伊藤毅、緊張した面もちゆえのコミカルが軽く、楽しい。

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