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2017.05.10

【芝居】「スキップ」ナッポスユナイテッド

2017.4.30 17:00 [CoRich]

北村薫の原作で2004年キャラメルボックス初演( 1, 2) 作を、同じ成井豊の脚本・演出でプロデュース公演として上演。5日までサンシャイン劇場。120分。

知っているのに、本を読んでいるのに初演と同じように、そして久々に泣いてしまうアタシです。遠い時間の先に放り出され、朽ち果てた実家を目にした瞬間の序盤も、あるいは決心を決め「夫と決めた男の運転する車の助手席に座る」ラストも、絶望的な気持ちから明確に前向きに進む成長の物語の力強さ。あまりに健気に過ぎるのではないかとも思うし、そういう意味ではあまりに清廉潔白でイノセント過ぎていいオヤジがなに感情移入してるんだ、とも思うけれど、心は動いてしまうのです。

初演と同様に回転する舞台を俳優たちが回すというスタイルで、シンプルだけれどさまざまに変化する場を作り出します。そうそう、スキップってこうだよな。ぐるりと場面が変わったり、高さが変わったりは実に巧く機能していて劇中の文化祭でキャットウォークを模した高さの場面は学校らしい瞬間の一つを教室ではない場所で作り出していて巧く、効果的。

前売り完売とはなかなか聞かなくなってきたキャラメルボックスに対して、プロデュース公演というスタイルの効果は絶大で早々に完売し追加公演を2ステージ。17歳を演じた深川麻衣は初めて拝見するけれど、役者陣の中では声量など少々分が悪いことは否めないけれど、物語が描く心細い17歳の懸命さを醸すようにも思います。42歳を演じた霧矢大夢は「年齢にしてはそんなに絶望的には悪くない」というにしては美しくスタイルよすぎるんじゃないかというのはご愛敬。年齢を重ねた女性のフラットな落ち着きの説得力。夫を演じた岡田達也は17歳にとってはまさにエイリアン(台詞では最初「男が」というのも巧い)をこちらもフラットに。同僚教師や42歳となった同級生をを演じた深谷由梨香はきっちり大人を演じきり二役の振り幅も楽しい。娘を演じた木村玲衣はイマドキの、しかしきっちり育てられた高校生という雰囲気の説得力。同級生ニコリを演じた原田樹里がバレーボールのシーンでみせたひたむきな表情も印象的。

2004 レッド 2004 グリーン 2017
キャラメルボックス ナッポスユナイテッド
サンシャイン劇場
真理子42 坂口理恵 霧矢大夢
真理子17 岡内美喜子 深川麻衣
桜木 岡田達也
美也子 實川貴美子 木村玲衣
父/尾白先生/岩村 西川浩幸 粟根まこと
母/有馬先生/井関/池内42 岡田さつき 深谷由梨香
新田/まだら髪 坂口理恵 碓井将大
新田の母/島原 前田綾 原田樹里
池内17/里美 大木初恵 大滝真実
大滝/山尾 三浦剛 長濱慎
田辺/柳井 温井摩耶 石森美咲
葛西/安部先生 藤岡宏美 青山千洋 熊川ふみ
香川/一年生/(杉戸) 左東広之 筒井俊作 山崎雄也
多賀井/魚/(宮代) 松坂嘉昭 多田直人 元木諒

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