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2017.03.07

【芝居】「陥没」 bunkamura+キューブ

2017.2.24 18:30 [CoRich]

シアターコクーン×ケラリーノサンドロヴィッチの昭和三部作( 1, 2) の最後を飾る一本。 15分の休憩を挟み3時間20分。26日まで。立ち見のすべりこみ。

東京オリンピック、ホテル経営を夢見る父親を交通事故で亡くし跡を継ぐ女。一度結婚したがハワイの視察旅行での浮気を素直に告白した夫を許せず離婚し、死ぬ直前に大阪父が知り合った男が莫大な借金を肩代わりするといって結婚するが、実は男自身も金に困っておりホテルを売り払おうと画策している。
開業目前のある日、元の夫の再婚に向けた婚約パーティを提案するが、さまざまなトラブルが起きる。亡くなった父親はまだ成仏できないまま娘のことを見守ろうとさまよっている。 -->

かつての東京オリンピックを背景に亡父の意志を継いでホテル経営に乗り出す女のあれこれの苦労と、離婚したもとの夫の婚約パーティをどたばたの物語。

わりと重厚な芝居も増えている作家ですが、今作においてはあくまで時代はレトロやすれ違いという状況を作り出すための背景にすぎず、あくまでも混乱の中で再発見する恋心、という雰囲気。 亡父の幽霊や人々に乗り移る人魂風の神様がよかれと思って引き起こす混乱は「夏の夜の夢」を思わせる道具立てで、よりいっそうロマンチックなファンタジー仕立てとなるのです。

ベースはイケイケどんどんな時代を下敷きにしたコメディでありながらも、芸達者な役者たちが演じる登場人物たちはあくまで、その人なりの整合を持った一人の人間で厚みというか説得力があります。 久々の長時間のコクーン立ち見はさすがに腰にくるもので、正直にいえば、丁寧すぎて少々長く、いい歳をしてやるもんじゃないなと反省したりもします。じんわり面白く沁みるという味わいの一本であって、そういう意味では派手さには欠けるというのも正しい評価だろうと思います。それでもしっかり人が入って超満員というのはたいしたもの。

生瀬勝久はいい人に見せて後半、惨めなまでに金に汚くすがりつこうとするヒールっぷり、どこまでも未練がましい汚さを存分に。ヒロインを演じた小池栄子は本当に可愛らしく健気な女性をきっちりと。やけにモテる年嵩の女性を演じた犬山イヌコは夏夢っぽさを作り出す困り顔がカワイイ。

昭和三部作、とはいいながら今作に限らず以前の日本をあまり覚えてないアタシです。今までのものの感想を観てもわりと薄味に感じるという感想が散見されたりするのもこの三部作の特徴です。普通の重厚な芝居を普通に見えるように作り出すというのも実はちょっと凄いことなんじゃないかと思ったりするのです。

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