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2015.09.19

【芝居】「幕末緞帳イコノクラッシュ」レティクル東京座

2015.9.13 19:30 [CoRich]

本編130分、休憩を挟んでライブパフォーマンスが10分ほど。15日まで、王子小劇場。アタシは初見です。

幕末、「現代会話演劇」の祖に学んだ門下生三人が旗揚げした劇団は師の没後に人気を集めるが、方向性の違いから解散する。一人はその会話演劇をより押し進めるが、一人はアングラに、一人は派手なエンタメ芝居を志し活動を始める。時の将軍は人心を掌握するため直属に作ったイケメン劇団を作り、跡継ぎに破れた少年は女性だけのアイドル劇団を作る。将軍はその力を誇示するために演劇フェスを開催し自らの劇団を知らしめようと考えるが、その将軍の心を掴んだのはエンタメ芝居の劇団で、自らの劇団を解散しその劇団を全面的に支えることにする。動員が増え、やりたいことができるようになっていくが、将軍はその地位を盤石にしようと会話演劇の主宰を捕らえ拷問する。アングラの主宰は自らの命の短さを知り、より退廃的に先鋭化していく。

幕末の志士や将軍たちの物語を下敷きに、演劇を志す若者たちと、その外側で何かを企む大人たちという構図で語る物語。派手な音楽やダンスを存分に入れながら、がっつり笑わせてみたり、あるいはメインの物語を進めながら脇でコネタをやらせてみたり(しながらも、物語に重要な点だけをきっちり押さえるように演出されているのは巧い)。演劇の構図にしても、会話劇(新劇と現代口語演劇か)、アングラ、エンタメ、あるいは大衆が求める薄っぺらなエンタメ芝居、女性アイドルの芝居など、現実の演劇界の映し鏡のようだし、将軍の寵愛を(文科省などの)補助金、と言い換えるのもわかりやすい。

とはいえ、別に演劇の何かに詳しくなくても、がっつりエンタメでしかもコミカルなシーンてんこ盛りとなれば、芝居を見慣れない友人だって連れて行けそうな間口の広さと敷居の低さは嬉しい。沢山の人数できっちり、それほどには無駄な役もない、というのは観ていて安心出来るのです。

レビューに関して云えば、短い時間に5曲、サイリウムを配り、爆音な混乱で紡がれる曲の数々は、どこか「暴走ちゃん」(ex. バナナ学園純情乙女組)の雰囲気も醸し出します。ロビーを楽屋に、楽屋を通して観客を入れる導線、という劇場を逆使いにするというのも似ていると感じる理由かもしれません。こちらははるかに安全で、わかめとか水が飛んできたりはしませんが。

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