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2014.04.12

【芝居】「想稿 銀河鉄道の夜」 Ort-d.d (「ケンゲキ! 宮沢賢治と演劇」

2014.4.6 15:00 [CoRich]

宮沢賢治と演劇、と題して「銀河鉄道の夜」など5演目を交互上演。今作は北村想による高校演劇テッパンな定番の一本。アタシは初見です。90分。13日まで、こまばアゴラ劇場。

理科の授業。銀河についての話から宇宙人は居るかについて、天文学者は居るかもしれないというが、生物学者の立場を取るこの授業の教師は確率的にありえないと言い切る。今日は星祭りの夜、ジョバンニは母親のミルクを受け取りにでたはずだったが、カンパネルラと共に列車の中に居た。信者じゃなくても人は等しく天国にいくという話を尼としたり、必要経費と税金に頭を悩ます考古学者や、鳥捕りに押し葉になった鳥を貰ったり、氷山にぶつかった船で命を落とした少女とその家庭教師の話を聞いたり。 やがてみな切符を持って別の列車に乗り換えるが、ジョバンニはまだだといわれておいていかれる。

基本的には銀河鉄道の夜の物語。ややスノップの匂いしつつ、ビックバンや相対性理論といった最近の知識を織り交ぜながら物語がない交ぜに進みます。宇宙人は居るのか居ないかの話題を天文学者と生物学者の意見の対立、かと思えば節税対策の話とか、生きていることはどういうことだったとか、死ななければならないこととか、さまざまに飛び回る物語は重いものもあるのになぜか軽快でもあって、なによりセリフの言葉が美しくて、心地いいのは、昼に呑んだ酒のせい(笑)ばかりではありません。

舞台には長いテーブル、七つの椅子。テーブルは食卓らしく、瑞々しい果物や野菜が彩られています。よくみると、鉄道模型の線路も載っていて、時折室内灯をつけて闇の中を走るのは物語に対してズームアウトした画になっていて面白い感じがします。

ジョバンニを演じた代田正彦は不器用な造型が得意で若くはない役者ですが心なしか顔も身体もすっきり爽やかな印象が意外(←失礼です)。カンパネルラを演じた八代進一、優しくて凛としている造型が 功奏していて印象に残ります。宮沢賢治を思わせる男を演じた小林至はほどよくオジさん感で頭が痛いと訴える男だったり車掌だったりと楽しい。 教師を演じる舘智子は意外なほど、といっては失礼だけれどご婦人、という造形が新鮮。かとおもえば、鳥捕りだったりとダイナミックレンジがいい。藤谷みきは「アーメンの人」や舟に乗れず沈んだ少女はじめ美しい役もいいのだけれど、六尺の大イタチの話から風呂敷広げる感じからの混乱を抑えようと焦るのがどこか可愛らしくて好きなアタシです。

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