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2013.05.04

【芝居】「ひろさきのあゆみ~一人芝居版」渡辺源四郎商店

2013.5.3 19:00 [CoRich]

高校演劇として畑澤聖悟が関わった作品を、更に渡辺源四郎商店の大人の役者たちが真剣に向き合う、という企画公演「大人の高校演劇祭」のいっぽん。 3人 (1)・ 8~10人 (1) の二つのバージョンがある原作を高校演劇用「高校生が演じている」という体裁に改訂したものを、 さらに一人芝居にしたという「孫潤色」。 東京では看板の工藤由佳子版のみで6日まで、他演目と交互上演。アナウンスでは75分のところ、東京の初日は70分。

赤ん坊の「初めの一歩」から、あゆみは歩き始める。幼稚園に行き、小学校に入り、高校に通い、恋をして、働いて、出会って、結婚して、娘が生まれ。

三人の女優が一人の女性を演じるという構造を、スクロール(ともかく横一直線に歩き続ける)という発明を前提にしてつくりあげる、というのが「あゆみ」の根幹(残念ながらフルバージョンは未見。どこかの映像で目にしたかも知れない)なのだけれど、8人版ではそれが平面の広がりになって、すこし意味合いが変わっていたりします。これを更に一人芝居にすると、当然もう「スクロール」の手法の面白さに頼ることは出来ません。当日の終演後のトークショーの中でも、芝幸夫自身が「何事も起こらない平凡な人生を描いているだけ」という戯曲のナマの部分があらわになって、ある種の暴挙だと語ったりします。

確かにアタシも同感で、その平凡なものを「劇的なもの」にできるかどうか、というあたりの難しさがあるように思います。アタシ個人に関していえば、工藤由佳子という女優あって、という前提で70分を集中できる感じ。たとえば、初めの赤ん坊のときのキラッキラとした笑顔だったり、OLになった時の年下の男との会話だったりというさまざまな表情や仕草をそれこそシャブリ尽くすように楽しむのです。

何人かの役者が繋げて一人を紡ぐということができない制約ゆえに、連綿とすべてが繋がっていく、ということを表現するのに少々手こずる感じがあります。が、それゆえに「母と娘」という二つの世代が重なり、併走するという一瞬にこの芝居の「劇的なこと」がぎゅっと濃縮されます。 もっとも、何もない、といったって「ふつうの人生(=誰かと一緒に暮らしたり子供ができたりする)」だけで、十分、ちゃんと何かがある、ということだと思うのだけれど(泣)、それはまた別の話。

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