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2013.02.25

【芝居】「幻戯」鵺的

2013.2.23 14:30 [CoRich]

07年初演作(未見)を改訂再演。95分。26日まで「劇」小劇場。

古そうな売春宿の離れ。30過ぎでまだ童貞の作家を友人の作家が連れ、この店いちばんの売れっ子に相手をさせようとするが、頑として心を開かない。その女は、部屋の中に自分を嫌っていることを書いている日記を見つけ、それを書いたのを向かわせるように遣り手に云う。現れた女は口がきけず、しかもこの商売を十数年続けているのにまだ慣れないという。結局男は何もせずに帰るが、数日後、今度は一人で現れる。男は口の利けない女を自宅に囲って、心は十分に通い合ったが抱いてないという。心と身体を別に考えることに割り切ったといい、売れっ子を無理矢理抱こうとする。

畳の部屋に遣り手、チンピラ風情な男、インターフォンなど、少々古めかしい感じの売春宿。部屋に運ばれるビールを布巾で包んでいて、格式というのかどうか、そういう「時代」を感じさせるような感じ。音楽もほとんどなくて、微妙な緊張感が支配して物語は進みます。

実はちゃんと物語のカナメが理解出来てない感じもします。が、まあ書いてみます。ネタバレかも。

精神的なつながりと身体のつながりを分離し、割り切った男。最初は誘っていたし、割り切るべきだと云っていたのに、本当に割り切った男に迫られると拒否するという女。その瞬間役者が入れ替わるという演出。 トークショーによると、一つの人格が複数の身体を持つ、ということのようなのだけれど、この芝居を見た誰と話をしても、いまひとつピンとこない(ルールが理解できないというか)ワタシです。二つに分かれていた身体が、その男に抱かれた瞬間に一つになって割り切れなくなった(=私の方が残った)ということなのかしらん。実は(身体が分離してはいない)一人の女が囲われていて、ここに通って来て抱かれている、とみたほうがアタシには飲み込みやすい感じなのですが、終幕近くではまだ片方は生き残ってるわけで、これは正しくない解釈。

割り切って居たはずの女を演じた秋澤弥里は、登場の瞬間の明るく割り切った可愛らしさが魅力的で、ああこれは惚れてしまうなと思わせる仕上がり。遣り手を演じた佐々木なふみは、こういう役が似合うようになってきた年輪すら、和装も格好よく。牛太郎(妓夫)を演じた杉木隆幸は、強気を助け、弱きをくじいちゃうどこまでも下種でその情けなさの造型、実はアタシに一番近感覚でもあったりして印象に残ります。 「見える」女を演じた松葉祥子は、ぎこちなさで「作られた」キャラクタ感が強い造形で、実はこの物語の中では違和感がなくはないのだけれど、こういう不思議な物語のなかでリアルとファンタジーを結びつけるバランスを成立させています。

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