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2012.07.31

速報→「僕と彼の彼女達」セロリの会

2012.7.29 17:00 [CoRich]

ヒロセエリのユニット、「セロリの会」の「愛と自意識の」と銘打つ新作。105分。29日まで「劇」小劇場。

土産物屋を営む家。父は亡くなり、母親は入院している。今の店主が作ったブサイクなぬいぐるみ風の人形がラッキーアイテムだとして、人気が出てきたので百貨店の担当者が扱わせて欲しいと云ってきている。あるいは店主のことが気に入ったのか、繰り返し店を訪れる客もいる。その店主の兄は連絡がとれなくなって随分経つが、いつもそういう感じなので、姉も妹も含めてだれも心配していない。
入院している母のことについて、家族会議を開くべく店主、姉、妹が集まるが、なぜか沢山の見知らぬ女が押し掛ける。みな兄の恋人だと云うが、誰も連絡が取れないので、家族会議を聞きつけて行方不明の兄が姿を現すのではないかと集まったのだ

ここに居ない男を巡る女たちの愛憎劇と、真っ直ぐに生きるその弟が彼女たちにもみくちゃにされる様子をコミカルに描きます。修羅場と云えば修羅場だけれど、肝心の本人が居ませんから、自ずと彼女たちの関係、もっといえば彼女たち自身それぞれを自問自答するような禅問答という様相を呈する気もします。迷惑な客にしても、お願いにあがる百貨店担当者にしても、元カノ、若い女、元妻などみな彼のことが好きでたまらず、ここに集うのです。

ネタバレかも

じっさいのところ、彼が好きでたまらない女たちばかりが沢山居るのは構成として少々冗長な感は否めないのですが、なるほど、この人数が必要な小さな作家のたくらみだと終盤に至って気づきますが、それでも、その「安全地帯」の一人が物語の中では特異点に過ぎる(指輪のエピソードでは最後まで残るし、一人だけやけに地味だし)という気はします。結果的にほかの女たちの様子を見ているという少々意地悪に見えてしまうのですが、それでいいのかなとも。女の争いの切実な醜さやある種の可愛らしさを描くと実に巧い作家で、少し作家自身の何かに見えて仕方ないのです。

男を演じた尾方宜久はこのもみくちゃにされる感じ、優しさ、心の強さが物語を支えます。 岡田美子が恋する女、という役はもしかして初めて拝見したかもしれません。ちょっと可愛らしく。店員を演じた岩瀬ゆき映は弟を支える雰囲気をしっかり(指輪の騒動で、「他の人から欲しい」という台詞はかき消されるけれど、実にいい台詞です)。若い女を演じた野田麻衣は、まあ若い女の特権ぽく胸元の強調が眼福(笑)ですが、恋人にするなら弟でもいいや、という感じがちょっとでるのがまた若い感じでちょっとおもしろい。

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