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2011.02.13

速報→「サンポジウム2011(C)」散歩道楽

2011.2.12 16:00

サンポジウム短編集のCパート。19日まで楽園。75分。

寝床で眠りに落ちるまどろみの時間、しかし今夜はどうにも眠れない。高校の同級生の女の子への妄想が始まってしまうが、浮かぶのは別の男の同級生の顔ばかりだった「咲き誇る花、真夏の流星」
正月を迎えたばかり、こたつに入って過ごす40まわりの女たち。だが、彼女たちはこのあとの人生の行方を当然知らない「かたつむりん」

ネタバレかも

「咲き誇る花~」一言で語ってしまえば夢というか夢うつつな寝入りばなのあれこれ妄想。ほんのちいさな、高校生の頃の同級生にまつわる妄想を針小棒大にスケールアップして描く荒唐無稽が楽しい。不思議と野田秀樹風味をうっすらと漂わせる感も。おそらく現実は布団にはいったまま眠れないままに悶々と過ごす時間という実に地味な時間なのだけど、きっちりエンタメなのです。 自分の少しばかりの妄想とそれをもっと下品に妄想しているという仮想敵を設定するというのがちょっとすごくて、そこから少年ジャンプもビックリのがっつり対戦スタイルになだれ込む跳躍感も心地よく。

「かたつむりん」はアタシが好きなタイプの「いい歳した独り者の女たちがぐだぐだしゃべる三人芝居」にがっつりストライクな構成なのだけれど、そこにはとどまりません。芝居で描かれる場面のあとに彼女たちになにが起こったか、それは血痕を部屋に残し行方不明になったり、恋人と二人乗りのバイクで自分だけ事故死したり、恋に破れて独りで暮らし大往生ながらも孤独死したり、という、彼女たちのしあわせとはちょっと思えないその後を「最初に」語り部に語らせてしまい、しかしこの場の彼女たちは当然そんなことを知らないまま、でも、その後につながるような材料が観客には見えている、というちょっとした気持ち悪い状態を作るのです。

女三人の会話劇としては、グダグダなまま、グダグダがこのまま続くような、若い頃とは違ってそう大きく変化しないまま歳を重ねていくのだな、という幕切れなのだけれど、その先にある「崖」が私たちには見えている、ということのおもしろさであり、悲しさであり。

散歩道楽を古くから観ているとわりとなじみの三人の女優たち、華やかさとはちょっと違う、地味なこたつ、という風景のグダグダな会話。とりとめなく、紅白だったり初日の出を近所で観るための算段だったり、突然の告白だったり、恋の相談をするうちのすれ違いの気まずさだったりと、会話としての楽しさ。きっちり。

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