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2010.11.22

速報→「りんごりらっぱんつ」競泳水着

2010.11.20 19:30

しばらくの活動休止を発表した競泳水着の新作。120分。23日までサンモールスタジオ。当初の前売りは完売したようですが、月曜昼に追加公演、当日券も出しているようです

姉妹。仲良く育ち、姉はパティシエの学校に行くために上京したいと考える。妹にも上京を勧めるが、親と恋人の心配から姉は上京を諦める。それでも妹は大学入学を果たし上京する。姉の果たせなかった夢を追いかけるように、妹はレストランでアルバイトを始める。恋もして、ルームシェアで友人たちを得て、東京で暮らし続けている。

姉妹の育つ姿をオープニングに、その背景を持って描かれる本編は主に細野今日子演じる妹の上京10年を軸に描かれます。上京にまつわる物語、というとトープレが記憶に新しいところですが、どちらかというと男目線で、作家自身の物語に見えてしまうある種の生臭さを持っていたのに比べると、今作は女性を物語の主軸に据えながらも、作家自身の体験に見えるような細かい「おかず」を入れるという方法で、客観視した物語と切実なリアリティの厚みとを両立することに成功しています。

成長する姉妹と母親のシーンに序盤からがっちり物語に取り込まれます。子どもを演じた細野今日子、川村紗也が本当の子どもから成長していくコンパクトに切り取られたシーンは鮮やかなだけではなく、妹が姉や母親に対して抱く想いを台詞ではなく、観客にも体験として与える凄さがあります。物語全体の流れは映像にも十分耐えうる強度がありますが、この部分は大人の役者自身が成長する鮮やかさをもっていて、映像では作り出せない舞台ならではの醍醐味。

あるいは終盤での「中央線」で偶然であった二人の女性の会話もちょっとスゴい。上京直後で慣れない臆病さをきっちり描くだけではなく、独立した点に過ぎなかった物語のピースがするするとはまっていくよな快感があって印章に残ります。

結構な人数の出演者たち、いくつかのクラスタに別れながらも、いわゆる使い捨てのキャラクタが居ないというのも印象的。恋愛を主軸にした「トレンディードラマ」路線も、緻密にくみ上げられた「ミステリー」路線とも違う第三の路線とでもいう女性の成長譚の物語になっているのです。こういう路線が得意なのはNHKの朝ドラですが、その骨格の物語にもなりうるような強固な物語になっているのです。でも上に上げたように映像ではなしえないような舞台ならではの演出で作り込まれていて、芝居好きのアタシは喜んでしまうのです。

別の回だけれど、噂の一人芝居、観てもいいとのことなので甘えて。

2010.11.22 16:40

競泳水着の女優、川村紗也の一人芝居企画「あの娘」。本人の作演のようです。女優グータンヌーボも観たかったけれど、こちらはなんとか観られた10分。本編終了後。

渋谷駅、ランドセルを背負う少女。階段降りて右、左。公衆電話で家に電話して駅まで迎えに来てもらう毎日。ある日ともだちの家に遊びに行く。そして子供だけで買い物をしてしまう。

大事に育てられたんだろうな少女が、親との約束を守れなかっただろう、その瞬間を静かに、しかし鮮やかに切り取った一瞬が勝負の小品。物語というよりはそのピンポイントのそのときの想いが瑞々しい。もう少し大人の階段のぼる女性の切り口が好きなあたしですが、この子供の素直な、あのときを切り取り、それを演じきってしまう女優のすごさを感じるのです。さすがにそのままやるのは気恥ずかしいのか、オープニングに魔女だったりエンディングに「祝」だったり、いや、それなくても大丈夫なのに。

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