速報→「カガクするココロ」青年団
2010.1.10 15:00
現代風にこまかく台詞を変えていますが、変わらぬ青年団のスタンダード。90分。26日までアゴラ劇場。「北限〜」よりは後の前の時間軸になるけれど、どちらか一本ならアタシはこちらを選びます。
大学の研究室。遺伝子操作で野菜を大きくしたり、あるいは生物を作ったり。教授は類人猿の脳を肥大化するというアプローチを思いつき、研究者たちにあたらしいプロジェクトの指示を出し始めている。
「北限の〜」よりは数年前の設定なのだけれど、パソコンや携帯電話、はてはマイケルジャクソンの死など今の時間軸で描かれます。それなのに物語というか描かれている骨格はある種の古さがあって、 「北限〜」の猿とは微妙に時間軸が入れ子になって不思議な感じになっています。
こちらも望まぬ妊娠、生物というようなことが取り上げられているものの、全体としての雰囲気は科学に対して無邪気ともいえるほど、「前提として前向き」に感じさせるようになっていて、そういう意味では古い感じの枠組みではあります。いまどきの平田オリザならば決してこういう姿勢では書かないだろうなという感じ。でも、あたしはその無邪気さ、むしろ今だからこそ、そのノスタルジーに泣きたくなるほど気持ちが震わせられるのです。
アタシの前に座っていた学生風の5人組、おそらく初見のようで、この芝居について語りたいという風に興奮して連れ立って歩く姿。世の中にもっとエッジの効いた最先端は外にはあるかもしれないけれど、こういう体験を生み出す確かなスタンダードなのは間違いがなくて、その力を持っているのです。
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