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2008.02.28

速報→「火の鳥にキス」ピンズ・ログ

2008.2.27 19:30

ピンズログの新作、二人で一人な女性漫画家を軸に確かな筆力。120分、3日までMOMO。これからごらんになるならソファの対面が見られる中央もしくは少し上手寄りを。

田舎町の温泉宿。地元出身の女性漫画家とアシスタントの一行が来ることになっている。地元の情報誌のインタビューも。漫画家は女性二人、アニメにもなる大ヒットがあるものの、最近は打ち切りもあったりして微妙な立ち位置に。遅れてきた一人は編集の男を連れていたりして。

正直な話、全体に地味な感じはいままでと変わることはありません。テンションや華やかが出来る俳優たちをあえて押さえ込んでいて、コツコツと刻むようにファンデーションを置いていく感覚の前半30分は実はパンフレットに書いてあることなのですが、だからといって省略するわけにもいかないのが痛し痒し。が、その積み重ねの意味は中盤から花開きます。

二人が一緒に居続けて来た理由というか必要としていた関係というか役割の分担は示されないのだけれど雰囲気は良く伝わります。故郷の小さな町というのはステロタイプな背景ですが、今作に関して言えば絶妙で、同級生とか噂話とか四方八方にリンクする関係が特に後半、次々と提示されます。群像的に描かれとっちらかりそうにみえて、そのなかの一本の筋を迷わず選び取っているのは偉い。 こんなにゆっくりとした会話で長い時間を描いているのに、濃密という時間の感覚が不思議にゆがむ印象があります。今日の体調が良かったアタシには心地いい感じですが、19:30開演の2時間芝居としては体調によっては厳しいともおもいます。

アタシがこの芝居が気に入るのは、今の気分にあっているということもあります。昔の恋心、今の幸せ、いちどヒットしているのに低迷な感覚は、アタシのいまの気分によくハマります。いや、意味は違うのだけど。

ネタバレかも。

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2008.02.27

【落語】「三之助をみたかい? vol.2」

2008.2.26 19:30

三之助の独演会。日暮里サニーホール/コンサートサロン。枕も全体も長めなので、2時間超え。(^^;)

倹約で財をなした男が跡継ぎを決める「片棒」、うまくいかない遊女が馴染みの客を呼び込んで「品川心中」、上がって呑んでいけと云われる客が呼び寄せたのは「試し酒」。

ずいぶんと久し振りの独演会、一人の楽屋ってのはなんてあたりから、この会はどうやろうか、なんて間合いを計りながら枕。長めなのは、アタシは好きですけど、ひとによっては長すぎると感じるかも。「片棒」は中盤の華やかなところが楽しい。好きな噺。ここまでで55分(うあ)。

そのまま続けて、江戸四宿の解説から始まって「品川心中」が根多おろしなのだといいます。なぜかアタシの携帯に入っている連想辞書には(落語辞書ってのがあるのです)これが入ってて、初めて聴くことができてアタシは満足です。

仲入りを経て、根多おろしだったことを告白して、割と得意技が使えそうな「試し酒」わりと広い会場なのですが、しんと静まりかえって(なんせ携帯のバイブレータ音が聞こえてしまうのだ)喉を鳴らして酒を呑むシーンが圧巻。ちょっと凄い。

今年はこの会をわりと多くやっていくのだといいます。100人入れる劇場、今日でも70人は居たんじゃないかしら。たいしたものです。落語に詳しいわけじゃあありませんが。

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2008.02.26

スタートアップ。

春一番かと思えば、ものすごく寒いここ数日。それでも春は一歩づつ近づいていって。仕事が微妙に変化していくアタシも、四十にしての手習いじゃなくてスタートアップ。ワクワクもするけど、年取っても不安てのはあるもので。それでも進むわけですが。

CoRichの演劇祭もいまのところ83団体(締め切られてるのかな)。ここから完全公開されている応募書類から一次選考というのが、他では見られないワクワクで、今年はわりとどこもちゃんと応募のデータ入れてるよなぁ。いいスパイラル。

今週はホントに魅力的な公演の多い週なので、涙を飲んだりするのですが。

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2008.02.25

速報→「♥♥♥~Don't catch me !~」ペナペナG×早稲田大学演劇倶楽部企画公演

2008.2.24 18:00

割とイキオイのある早稲田の学生会館公演系の劇団の企画公演。60分。24日まで、早稲田大学学生会館B203。

終電近くの地下鉄の駅、メールを送り待っているオンナノコ、が、彼は来ない。終電は行ってしまったのだけど、そこに。

もう公演が終わってしまいましたからネタバレしてしまうと、このオープニング、メール送る人々の雑踏の言葉を字幕で次々と写しながら、ホームで会話されること、喧嘩が始まったり暴れたりということをある種のリアルで描き出します。で、その出会う瞬間が物語の頂点なのだけど、それがオープニングにいきなり。

その出会った二人を軸に話を進めていくのかと思えば、それより前の時間から、点描していく様々な風景。逢いたいと電話する、サークルのカラオケコンパ風、コンビニバイトの光景、漫画描きのバイト、店を探して地図をあれこれする四人、カラオケボックスの外での会話、同棲している男女でダメ男のせいの喧嘩、女五人で集まって洋服を互いに着回したりするなど。物語の片鱗のようなものが見えるのはオープニングの地下鉄だけで、これすらも「逢いたい」という気持ちを増幅して見せているに過ぎません。ほかはほとんど物語ではなく、光景を切り取って見せていたり。

アタシが好きなのは地下鉄のくだりのほかに、エロ漫画描きのバイトをしていた女が一人になって振り返る自分の半生みたいなシーン。が、これもそういう点描というだけなのです。

物語を描くことにはあまり興味がないのかもしれません。ダンスの見せ方は見事だし若い役者達がある種のリアルを演じるというのが好きなアタシには飽きずに見られます。が、この限界はおそらく60分がいいところ。アタシはどうしても物語を欲してしまうのです。

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速報→「誰も寝てはならぬ」国道五十八号戦線

2008.2.24 14:00

明大系の劇団、学内公演。もともと3WDと名乗っていての改名旗揚げ。アタシは未見でした。25日夜まで、明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ。70分。

芝居が絶滅したある時代、考古学者がDNA鑑定によってあつめた人々に、遺された演劇の脚本を使って演劇を再構築するという実験を始める。劇場らしい場所、成功するまで何日でも実験は終わらず、出られないのだという。

ほんの70分ぐらい、あからさまなメタ構造はあざやかで巧く作られています。大上段にふりかぶらなくても、演技するってのはどういうことなのかを追体験するような、あるいは演劇がイチバン初めに作られていく過程を早送りで見ているような、わくわくする感じがあります。その中での劇団内恋愛のような、芝居の外側で起きている恋のさやあてのような展開が実に面白い感じ。

ほんの少しの綻びから一気に向かう終盤はすごく鮮やかです。反面、終盤にできる7対1の構造が何のために挿入されるか今ひとつ腑に落ちない終幕。ならばどのように作ればいいか云ってるわりにアタシは何も思いつかないわけですが。

それぞれのキャラクタが鮮やか。ハマカワフミエのクールビューティという言葉がぴったりきたり(他の俳優の名前と役名が全く一致しませんが)、セーラ服女学生風、OL風、オタク風、エンゲキ関係者風、怖い人風、付和雷同、イケメンな人々はそれぞれに役割がちゃんとあって、安心して見られます。

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2008.02.24

【落語】「三本締めの会」池袋演芸場

2008.2.23 18:30

弥助、三之助、文ぶん、二つ目三人会も14回目。池袋演芸場。

◆小遣い欲しい子供が親をあの手この手で「真田小僧」市丸
◆旦那の浮気を心配した妻が、使用人にお供についていって報告するように言いつける。出かけたはいいが、旦那に頼まれて逆に「権助魚」弥助
◆苦労して引っ越した長屋。旦那は遠回りしてきてしまったのでカカアは怒っている。箒をかける釘を打てと云う。勢い余って薄い板壁に八寸の釘を打ってしまい。「粗忽の釘」三之助
◆大神楽曲芸 和助 ◆店賃のカタに大家が持って行った道具箱を請け出す知恵をだした頭領のたくらみはうまくいかなくて 「大工調べ」文ぶん

風が強くて電車も止まったりした日。それでも客席はだいたい埋まっている感じ。あまり寄席には行けていないあたしですが、客層がかわっているのは感じます。タイガーなんとかからあとの若い女性、ちりとてからの年かさの女性の団体。

根多としては何回もきいているのだけど題目を記憶してない「真田」。もちっと小狡い感じだと笑いやすい。
「権助魚」は噺家のキャラクタによく合っている感じ。前座噺と同じ15分であっさり。
「粗忽の釘」は緩急を自在に作るチカラがしっかり。
「大工調べ」大家の悪人風、頭領の言葉をリピートするあたり、一人で演じるがために大変な作業なのです。

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速報→「明るい部屋」背番号零

2008.2.23 14:00

彼らにとっては初めての会話劇なのだといいます。アタシは初見。100分、26日までSTスポット。

田舎町。何かの博物館のバックヤード的な事務所のような場所。勤めている兄を訪ねて、弟が数年ぶりに恋人を連れてやってくる。冷蔵庫の中で育てられている何かのサンプル群の研究のために、外の研究者もけっこう頻繁に出入りするけれども、彼はあまり外に出ない。その部屋にはもう一人の住人が居て...

アタシには乞局のテイストの話と、resetNのような体温の低い芝居で照明も暗め。決して得意なフォーマットではありません。

少々病的な何かの感覚にとりつかれてしまっている感の兄と、結婚に転職と、揚々たる弟。仲はわるくないけど、わりとほっとかれ感という感覚の距離感は男兄弟の地に足のついた感じ。兄弟それぞれに感覚のずれみたいなものがあるのだけれど、互いを尊敬していて。何年もあっていない二人が久し振りに。

冷蔵庫の中の何か、それを見守り続ける兄、芝居では目立たないけど弟の髪の毛を持ち歩いたりする恋人とか、ある種の気持ち悪さを見せたいのだと想像します。一方で、そのままでは幸せのまま進めない感覚を感じる弟の閉塞感。が、それが物語に結実しません。もう少しアタシは物語が見たいなともおもうのです。

本筋とはあまり関係のないこと、たとえば、 ソファーと机の間でされている会話が聞こえないはずはないんじゃ、とか、なぜ田舎町にそのチラシとか(土曜昼のみのミスのようですが)とか、些細なノイズが気になってしまうのは、こういう、見ている側を疑心暗鬼にさせ手探りに見ていくタイプの芝居ゆえ、というのはトークショーゲストの言葉。なるほど腑に落ちます。

トークショーは、フランケンズの中野成樹。どこから切り込んでいこうか気を遣いながら硬軟とりまぜて話を引き出そうとしているのは、まるでインタビューアーのよう。が、気を遣って繰り出す質問が結果的に、劇団側の二人には、芝居を作るにあたってのたくらみというか、どういう芝居にするかについての自覚がないように見せてしまったのは、劇団としてどうなのだと思ったり思わなかったり。

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2008.02.20

次世代

キカイは好きな癖に、意外にソフト見ない・遊ばないアタシです。PS3もPS2互換のついてるうちにと思って慌てて買ったはいいけど、無料で遊べるオンラインのゲームで相当あそべて、「まいにちいっしょ」だけでも相当おなかいっぱい。いいじゃんこれで遊べばと思ってしまうあたしはポテンシャル低っ。

次世代といえばDVD。これは記録しとかなきゃ、のHD DVDの終了。あんまりレンタルビデオとか行きませんが、まあ、PS3の使い道が広がるのは素直に喜ぼう。

でも、たとえば舞台を撮るなら、それがたとえ記録用だとしてもハイビジョンにしてほしいと素直に思います。カメラ据え置きでカット割りなしでも、ハイビジョンだと記録の意味が格段に違う感じがするのですがどうだろう。でも暗くてうまく撮れないのかなぁ、よくわかりませんが。新感線とかNODA MAPとかキャラメルボックスとか早い段階でハイビジョンで撮ってそうだよなぁ。そしたらまたディスクを買い直したりしちゃうんだろうなぁ。

意外に薄い今週の。来週が大激戦なのだけど、このアンバランスがもったいないー、といいながら埋める週末。

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2008.02.18

速報→「時の物置」せんがわ劇場

2008.2.17 18:00

調布市・仙川にできた新しい小さな公共ホール、せんがわ劇場のオープニングシリーズ。地域に対してには相応しい時代と普遍性の演目(アタシは初見)。24日まで。休憩10分をはさみ160分。

ふるくからの家、切り盛りしているのは祖母。母親は居なくなっている。二階には要介護の老人、高校生や大学生の子供たち、息子(父親)は教員をしながら同人をして文学を。
その家に福祉事務所からの依頼で下宿人の女がやってくる。納戸に暮らす彼女に、ある日テレビがやってくる。

戦後を脱し始めた日本の風景、かわっていく家の中のあり方を描く物語は圧倒的な強さを持ちます。公共ホールなのに小さく、貸し館事業が主体になりそうなところにアンサンブルという名のボランティア(いつまでも俳優やスタッフをそういうわけにはいかないと思いますが)で作り上げた空間は丁寧に作られています。

テレビを手始めに、洗濯機、掃除機、スキー旅行。さまざまなものが入っていった過程で女たちは労働を減らし時間を得て、外側にいる進んだ女たちとも、その地域には居ない女とも交わっていきます。外の世界をみて、コミュニケーションしていく手段を手に入れた時代の変わり目を目の当たりにするのです。

アンサンブルとはいいながら、制作や演奏など、劇団としての体裁を持っています。この空間に生演奏を仕込むのも(けっして演奏が巧いわけではないのですが)ちょっと祝祭で特別な感じを演出しています。

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速報→「愛にキて」ひょっとこ乱舞

2008.2.17 14:00

ひょっとこ乱舞の新作。オーディションを経て多くの初参加を加えた20人編成。120分、24日まで王子小劇場。

街はかつて大きな鳥居が象徴的な街だが、今は一億個もの電球がまぶしく照らしている。 宗教団体の勢力が強くなっている。幻覚キノコを抽出した薬品を使い勢力をのばしたその団体だが、クスリは非合法で一般にも流通している。浮気をした夫を責め立てる妻は、元所属していた宗教団体の選挙候補者の応援に没頭していって。

正直な話、多い出演者に物語を当てようとして、何本もの物語が並行するがためにチカラが分散している気はします。まあ、意外なほど混乱はしませんが、広げた風呂敷は回収し切れていない感じはします。

終盤近くであかされるヒバチの副作用。その流れで作家自身によって語られるのはテレパしる感覚が人間同士がわかりあうためには必要なのだといいます。言葉が通じ合っているとおもっていても結局はテレパシる気持ちなのだというのは、作家が云ってしまうと何か特別な感情がアタシの気持ちを沸き立たせるのです。正論だとおもいますが、劇作家がそう云っては、負けではないのかしらんとか。モノ(かたり)より感動重視という台詞もそういう感じを後押しします。結果、物語というよりは街の情景と、夫婦の気持ちのパッションとを置いていく描きかた、というような印象を受けます。

カップにこだったりエレベータホールに飛び込んできた妻の描写はエキセントリックですが、アタシは好きです。あるいは、 家族、売人に加えて、電球を数える女たちもちょっと好きなのです。後半の描写の痛さは実感しづらいアタシですが、細やかなのだかガサツなんだかわからない作り方も。

莫大な電球とそこで闇に沈む大鳥居のコントラストが美しい光景というのが作家の頭の中にあるのでしょう。そういう風景は見える気がします。終盤の 鳥居の街、夜はそこだけが暗かったのに、ライトダウンは鳥居を不思議に浮かび上がらせるなんてのも、そんなランドスケープを思い浮かばせます。

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2008.02.16

速報→「ウラノス」青山円形劇場カウンシル

2008.2.16 18:00

青山円形劇場とネルケプランニングによるプロデュースシリーズの一回目。前川知大の作、青木豪の演出による100分。17日まで青山円形劇場。

古い民家の裏庭。地質調査と称して出入りする男。裏庭の片隅にある碑を動かし、その下の穴に目をつける。家の持ち主に、土地ごと売って欲しいともちかける。住んでいる妹は断固拒否するが、東京に住んでいて一時的に戻ってきている姉は心が動く。近所に住んでいる公務員の男はその怪しさ故に穴のことを調べ始めて..

当日の無料パンフを付けないというのは、チラシに役者の写真が載ってたりして充実しているこのクラスならばホントは大した問題じゃないのですが、それが単にケチくさい了見に見えてしまうというのがむしろ勿体ないのです。

ネタバレかも

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速報→「(発電所)」親族代表

2008.2.16 15:00

男三人のコントユニット。怪我によるリーダーの降板の代わりに多才なゲストを迎えた5本。90分、24日までTHEATER/TOPS。タイトル、ホントは地図記号の「発電所」。

当日パンフには、タイトル・作家の組み合わせは記載されていません。終演後にロビーで配られています。ので、こっからネタバレ。

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速報→「Wブッキング」tea for two

2008.2.15 20:00

東大系のtea for two(TfT)の1時間の3人芝居、三演目。トリプルキャスト構成。19日まで「楽園」。アタシが見たのは「ロマンスキャスト」。

喫茶店で待っていたり待ち合わせたりする男女。編集担当が呼び出した新人賞の最終選考に残った二人の作家。実は似ているところがあって盗作疑惑なのだと...

ホントにほぼ60分。後半20分の展開が実にあざやかです。ぱたんぱたんとひっくり返るリズムさえ聞こえて来そうで軽快。合わせ鏡のように対照的に見える二人の姿とものがたりがきちんとリンクしていて、しかもそのままでは終わらないというのがたいしたもの。

それ比べると、前半は少々もたつく感じが否めません。前半を軽い笑える作りにしたいのは見えるのですが、人物を造形するのも物語もすこしばかりちぐはぐな感じ。

それでも、コンパクトで洒落た感じ、伏線もスピード感もあるというのは、実に使いやすいホンではないかと思うのです。おそらくは初演のままワープロ云々という少々時代がかっていたりするあたり、少々手を入れれば、もっといろんな上演があってもいいと思わせるチカラがあります。

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2008.02.15

ラストスパート

仕事的に、あと1週間ほどのラストスパート。のんびり流せている筈だったのに、あれやこれや起こりつつも、頑張ってくれる人たちに支えられて、なんとか繋がりつつ、ゴールへ。気を引き締めて。新しく増えた仕事にもぼちぼち加わりつつ、その膨大さにちょっと唖然としつつ。

公演数なぜか少ない週末。先週の反動かしら。

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2008.02.11

速報→「親の顔が見たい」昴 ザ・サード・ステージ

2008.2.11 13:00

畑澤聖悟の新作。11日まで、THEATER/TOPS。100分。

名門の私立中学校。早朝の教室で女子生徒が自殺する。クラスメイトの5人の保護者が夕方呼び出される。自殺した生徒から封書が届き、いじめにあっていたことと、5人の名前が記されていたのだった。

いじめと自殺、その加害者側と目される生徒の親と教師たちの一室における一時間半。名門私立でも、家庭の環境はそれぞれで、裕福だったり、親も教師だったり、経済的にやっとの想いで通わせていたり。自分の子供は関係していないと信じたり信じようとあの手この手の「工作」を仕掛けるのだけれど、次ぐから次へと現れる証拠や証人は、彼らの強引な言い逃れの道をひとつずつ塞いでいきます。あまりにも次々と証拠が現れるのは都合が良すぎる気もしますが、おかげで実にテンポがよくて、一時間半強、濃密な時間なのです。

鼻につくエリート意識や、隠蔽してしまおうという気持ち。生徒の自殺の加害者、という簡単に認めるには重すぎる罪は、そこからどうやって逃れるかということの試行錯誤を生みます。滑稽というよりはあきらかに判断能力がおかしくなったりもしますが、各々が子供をかばう気持ちはけっして愛情ばかりではなかったりするあたりが見えてくるのが見応えのある空間を作るのです。

あちこちに送られた遺書の一つを持ってくる新聞配達店の店長の造形も単なる思いやりという感じにしない、どこか裏がありそうにみせたり、自殺した生徒の親が教師にけりを喰らわせたりと、ほぼすべての人々に陰やダメなところを作っていきます。

圧巻なのは、隠蔽で一致していた学校側と(少なくとも表面上は一枚岩の)保護者たちの共謀が崩れ、学校側が手のひらを返して切り捨てる方向にもっていくあたり。

アタシには子供はおろか以下略。だから、彼らの本当の想いは理解できてはいないのだと思います。でも、じゃあ自分の為に嘘をついてしまったり、その葛藤があったりするのはとてもよくわかる感じなのです。

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速報→「大恋愛」キラリ☆ふじみ

2008.2.10 18:00

11日昼までなのですが、前売りは完売。確かに客を呼ぶ引力。130分、演出家のバトルトーク終演後、最寄り駅までのバス特別便があります。まあ、寒くガシガシあるいて30分弱。

五幕のロミジュリ、一幕はオペラ畑、二幕は映像からの演出。三〜五幕はデスロックの、という構成。装置も役者も共通なのにまったくバラバラな演出の違いを見るのも楽しめるのです。

正直な話、物語を知らないと徹頭徹尾なんのこっちゃになる気はします。当日パンフに書かれた物語を読んでおくだけでもだいぶ違います。物語を伝えるというのが芝居の重要な機能だと思っているアタシには、手放しで誉めたくない気持ちもあるのです。が、二時間超えても、緊張感が持続させられるし、不覚にも楽しいと思ってもしまうのです。

18人の俳優と2人の子供。役者は必ずしもプロばかりではないので、たとえばもとの台詞を動きなく喋るだけでは何を云っているかわからないのです。二幕目以降は普段遣いの会話や動きのおもしろさが圧巻するのです。

入場前に箱からくじをひいて敵対している家のどちらがわに座るかを指定されます。友人たちはロメオ側を勧めますから、祈るようにひいて、果たしてそちら側。トークショーによれば、最初は思いつきで、後付けの理由は偶然なのだといいます・どちらの家に生まれるか、どちらの性に生まれるか。たしかに。

二幕目の桃色に見える明かりの雰囲気、呼び合い求め合い、まどろみ。物量のすごさも相まって、迫力も十分なのです。色っぽさというか、格闘技というか、さまざまなカップルの姿をマルチスクリーンでみてる感じがするのです。一目惚れのように、語り合い、内省し、離れがたい。こんな気持ち、は確かに持っていた高校生のころを思い出したり甘酸っぱかったり、そういえば以下略。 座ったサイドで、それぞれ全く見えないものがあります。俳優たちの笑顔はもちろんなのだけど、ロミオ側からのバルコニー、ジュリエット側からのピアノ。

だるまさんがころんだ、から始まる三幕目、大音量、アップテンポ、俳優を信じて試練しているようなつくり。これこそ物語をきちんと語っている感じはしません。が、縛りを作って演出する瞬発力のようなものと、その世界のルールはさすがに巧い。

舞台を真ん中に鰻の寝床。間に30cmほどの隙間、隠れたり落ちたりする溝は両家や男女の関係をシンボリックに示します。

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速報→「さようなら僕の小さな名声」五反田団

2008.2.10 14:00

2006年秋初演の「私演劇」の再演。NHKふれあいステージという収録用スタジオを使っての公演。110分、10日まで。

岸田戯曲賞受賞直後という絶好のタイミング。芝居自体もマスコミに酷い扱いを受けたり、岸田賞をネタにしていたりと絶妙の内容。少々、マスコミの下りとか、外車とかのあたり、少しいじってる気がしないでもありませんが、まあ芝居自体は大きくは変えてないと思います。

とはいえ、客席はまったくのフラット、ありえないぐらいに広くタッパもあるハコ。ロビーもスーツ姿多く、開場中や終演後に雰囲気撮影用のカメラなど、徹底してテレビ収録のつくりでつくられています。プロ用カメラを見るのも楽しいアタシはともかく。寝てばかりのシーンも多く、さすがになんとかしなければならないと考えたようで、あり得ない傾斜の八百屋舞台。だらだらやっているようにみえるけれども、役者は相当の負担がかかっていると想像します。マイクを使っているのもあって、見えない聞こえないという事態は避けられています。

それにしても、やはり芝居の規模に対してのミスマッチは感じずにはおれません。NHKがアーカイブするということには積極的に賛成する立場のアタシですが、さすがに限度を超えていると思うのです。んー、残念。たぶん、テレビの放送の方が格段によくなっている気がします。

¥

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2008.02.10

速報→「おとことおんな、時々、動物」WHATCOLOR

2008.2.9 19:30

劇団としてはアタシは初見ですが、見慣れた作演陣による四本のオムニバス。110分。11日までサンモールスタジオ。

個人経営のスーパーのバックヤード。生き残るために必死の企業努力。店員が万引き女をつれてくるが「犬かきで溺レ」。
ファミレス。ニューハーフ風の二人連れがこれから遊びに行く相談をし、カップルはなんか揉めているようで。そこにスーツ姿で焦って入ってくる三人の男女の問題はさらに深刻で「新宿の鹿」。
風俗風の場所。しつこかったり乳をもんだりする客をあしらう女。優男風が現れ、食事に誘う。というかかなり真剣に告白を「牛〜ドナドナのうた」。 居間。ボクシングをやっていた男二人。が、独りは記憶をなくしていて、今でも時々記憶が飛ぶという。が、その記憶なくした男の真の目的は「冬に眠り、春に別れ」。

動物というゆるやかな縛りと男女の話だったりするシチュエーション。30分弱の短編アソートはそれぞれに味も仕掛けもあって楽しめます。1・4話がブラジリィー・アン・山田(ブラジル)、2話が楢原拓(チャリT企画)。3話が葛木英(メタリック農家)。

「犬かき〜」、スーパーのバックヤードといえばの食品偽装というかあれこれ語りながら、店長の妻やら浮気やら、透け見える背景がちょっと面白い。 客の前でレトルトを温めることが平気な牛丼チェーン(ほんとに些細なことなのだけど、まったく同意しますとも)とか総菜の加工日など食にかかわるさまざまを語りながら、その延長でうまくオチに持ち込んでるのもキレイにまとまっている感じ。

「〜鹿」は、ファミレスの隣の聞こえちゃいけない会話のさまざま。軸となるのはスーツ姿の三人なのだけど、その両脇二組の会話の交換は、ステロタイプにすぎる造形ではあるものの気楽に楽しめます。やらかしてしまったことの罪を損得勘定する会話は解釈の真偽はともかく、その滑稽さが面白い。更に状況が悪くなって行くのもちょっと面白いけど、三人も居てその穴に最初に気づけよ、ってのは思わなくもありませんが。

四本のなかでもっともファンタジー色が強い「牛」は風俗嬢と店員の日焼け男の恋路の話のフォーマットに、ぜんぜん別の「別れ」の話をかぶせている着想のおもしろさと、少々の無茶でも押し切って正面突破したことが巧くまわっていて、「芝居でしかできないもの」に唯一なっているのがすばらしいのです。話として決着をつけるのに苦労してるように感じないことはないのですが、テンションで押し切ったのは正解だと思います。

「冬に〜」は記憶をめぐるサスペンスタッチ。笑いもあまりなくて、終幕はなぜかイイ話風になってるのも妙な感じはしますが、途中の部分の嫌ぁな感じの作り方は巧いのです。勝つのか負けるのか、のようなキリキリとした空気を作りたいのだと想像します。記憶のとぎれる男の気持ちの動きがどうにもついて行けないのはアタシの個人的な感情ですが。

初見の劇団なのですが、ディレクターが云々、という言葉が当日パンフにあるとおり、おそらくはテレビの側の人なのでしょう。そう思うとついつい厳しめに観てしまう偏見に満ちたあたしなのですが、最先端とかスタイリッシュという感じではなく少々ださい感じも含めて、実に真摯に作ろうとしていることはよくわかるのです。

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速報→「mixedΘnuts」ナッツ缶

2008.2.9 14:00

木村やす子と、元・散歩道楽の川原安紀子のユニットとしての旗揚げ公演。10日までブローダーハウス。120分。

幼稚園、卒園式間近の時期で準備で忙しい。その準備の他に保護者からの要望で検討を始めた弁当と給食のバランスの仕事も多い女、忙しさに周囲も心配して。

幼稚園の職員や出入り業者のまわりのとりとめない会話、シャレ好きの園長まわりの話、遠足先らしい場所での老婆のおとぎ話、金魚鉢の中の出来事などさまざまをアソート。わりと脈略ない感じに見えるのですが、終盤に至って、それは、人物の一人から見た風景の描写だという感じには仕上げられています。もっとも、それにしては妊婦の話など直接関わらない話も結構な分量で入っていて一本の筋というわけではありません。

もとはダンス公演の間に入れる短い芝居のために結成されたのだというカシューナッツ(当日パンフにあった「旬をとうに過ぎてしまったアイドルのどこまでもめげない話15分」はちょっと観たい)というユニットらしく、途中にダンスのようなものが少し入ったりもしていて、ともかくてんこ盛り。個人的にはいくつかに絞り込んでタイトに作った方がいいような気がします。演出自体も役者自身がやっているために、どうしてもそぐ方向にはいかないのだろうと邪推します。

あたしが好きなのは、終盤の「居なくなる人」と「送る人」の二人のシーン。旗揚げ公演という感じではありませんが、信頼感のようなものが舞台に見えるのです。
あるいは、新しいリーダーのある種の決意表明。話も芝居も突飛なものではありませんが、「新しいことに踏み出すということの不安な感じ」で「それでも先に進む決意」の独り語りは、あたしの個人的な今の心情や状況に少しばかりシンクロして気持ちに響きます。若い彼女と、四十過ぎのアタシとではまあ、違う気がしないでもありませんが、気持ちだけは若く。

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2008.02.09

速報→「お茶とおんな」山の手事情社EXTRA企画

2008.2.8 19:30

山の手事情社の主演級の女優三人による構成・演出を含む企画公演。10日まで小劇場・楽園(下北沢)。105分。

「八百屋お七」「メディア」「阿部定」の三人の女性の物語の引用の台詞のシーンで素地を作りながら、その三人の女性が女友達とお茶をしながら相談したり会話したりしている、というのがベース。単に居お茶・お酒を気の置けない友人たちと飲んでいるというか会話してるシーンや、男からのラブレターのような手紙、いくつかのルパム的なものなどをアソート。

当日パンフで安田雅弘が書いているように「メディアが、気の置けないともだちとお茶を飲んでいるようなシーン」がおそらくはこの公演の核となるもの。彼はその発想に恐怖すると云うのだけれど、あたしはその反対で、これが実にアタシの気持ちに響くのです。とりとめがなく、盛り上がっているのにいきなり切り上げてしまう会話の数々は確かに女性的、なのかもしれないけれど、男だから判らない、という風にはあまり感じないのですがどうだろう。

もっとも、アタシがこの手の女性のとりとめない会話を描いた芝居が大好きだということはあるかもしれません。お七が、メディアが、定が、放心していたり困っていたりするのを、女友達と相談ともつかないような会話を進めているという枠組みはもっともっと聞いていたい観ていたい。その核となる物語自体をある程度知っていることが必要なのだけど、当日パンフの解説もわりとコンパクトで見やすいので大丈夫な気がします。

原作からの引用である「台詞」というシーンは、確かに迫力もあるし言葉の持つ力のようなものもあるし、背景の女たちの姿を浮かび上がらせてはいるのだけど、ここは踏ん張って、そのお茶飲みの会話だけで成立したらなぁと思うのです。

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2008.02.08

速報→「霊感少女ヒドミ」小指値

2008.2.7 20:00

注目株の小指値がハイバイの作品をリミックスしてつくる3days。初日夜は超満員。9日まで、アゴラ。

ドンキホーテでナンパされた女、ナンパする男。警戒しつつ、店内で仲良くなって、大晦日にデートしようと約束する。女、都心からは遠く離れたアパートに帰ってきて、一階に入ってるコンビニに行くと、もうひとりイケてない男が、近づいてくる。
大晦日のデートのあと、恋人となるが。

アタシはハイバイの上演を観ていませんので、どう違うかはよくわからないのです。 が、リミックスは、女性側の切なさを強く感じる感じの仕上がりで、それはアタシの大好物な舞台だったりするわけです。

ネタバレかも

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2008.02.06

そこに尊敬はあるか。

わりと定着してきたCoRich。で、そこにもう一つ。違いは、CoRichの分析も早かったnekodemo.comの記載が詳しいです。

びっくりするぐらい同じようなインタフェイス、未だ携帯もユーザによる公演・劇団登録もできないのですが、まあ、早晩実装されるでしょう。リクルートのサーバはさすがに早い。

なぜか登録されている劇団の選択がやけにCoRich舞台芸術のものと似すぎてる気はしますが、劇団の説明はそれぞれの公式ページからコピペして作っているようです。勝手に広報してくれるのは劇団としては歓迎でしょうが、今は間違いがあっても修正する手だてがありません。

一年強先行しているCoRichはユーザの蓄積があります。それを乗り越えてユーザが動くかどうか。あるいは劇場規模で棲み分けていくのか、ちょっと興味はありつつ。

ユーザの数が重要だと云うことはわかっているようで、ユーザ登録するだけで抽選で現金、みたいなキャンペーンも仕掛けています。手間のかかる、劇団を選ぶのに比べれば必要な資本も手間も格段にかかりませんが、戦略としては正しい。

「ひと」という役者軸での画面を持っていることと、テクノクラティのblog検索を同じ画面にマッシュアップするのはCoRichと違うところですが、さて。

アタシは思うのです。ここまで先行している大きくはない会社のサービスの根幹と同じ事をそのまま移してしまうようなやりかたでいいのかなぁ、そこに先行者に対するリスペクトを持ちつつ、打ち負かすぐらいの気合いが欲しいのです。

さて、連休。

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2008.02.04

速報→「瀧川先生のエロメール添削講座vol.1」

2008.2.3 19:30

mixiの人気コミュニティ、いわゆる迷惑メールをネタにスライドショー形式でつっこみ(添削)を入れていくワンマンのトークライブ。約3時間。Naked Loft。

プロジェクタにつながったpcから覆面男がリアルタイムでキーを叩いていくご挨拶オープニングから、街でみかけたいわゆるエロ映画・ビデオのタイトルに突っ込んだり、出会い系サイトのやり口を解説してみたり、体当たり直前までの実況レポとか、秘密裏に入手したサクラの持っていたログとか。休憩を挟んでアタシでも知ってるような名作メール(ジェントルマン山下の土下座とか)の解説。

メールを細切れに一文ずつに分解し、それを読み上げながら想像したり、突っ込んだり同情したり、妄想したりと語っていくタイプのスタンダップコメディー風の仕上げ。清水宏のサタデーナイトライブに近い話術と、高橋メソッド的な見た目のシンプルなプレゼン手法、なにより瞬発力に優れた役者と、これをネタにする思いつきの巧さが光る仕上がり。マイクを使ってはいるけどさすがに喋りっぱなしで疲れたかというようなヨレヨレの終盤もまた味なのです。

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速報→「ナツヤスミ・ニ・テン・ゼロ」東京あたふた

2008.2.3 17:00

東京あたふたの新作。アタシは初見です。100分ほど。3日までウッディシアター。

地区センターになってしまった母校の小学校。退職後の恩師が働いているらしく訪ねる。いろいろな教室でいろいろな活動がされているが、セルフマネジメントのセミナーなるものに迷い込んでしまう。講師は今日の講座を実地にするといい、夏休みと題した課題を与える...

意図はよくわかりませんが、女優と男優の配役を入れ替えた作り。社会人になって数年目、自分や仕事をみつめなおしたりするセルフマネジメントからスタートし、かつて少年だったころのの話に気持ちが飛んでいきます。

小学4年、10歳の夏休みを成人式の半分という感覚、それから10年以上経ったのに大人になりきれないというか仕事も何もかもうまくいってない日にあった経った一日の夏休みが先に進めそうな感じにおわるのは詩的な感じもあってみせます。子供達がカルーアミルクを飲もうとしてからの終盤の物語は、巧すぎる感はあってもしっかりと追い込まれるように作られてる感じがします。 10歳を半分の成人式、その倍の成人式を夏休み2.0と定義して、やっとその2.0を超えられそうになる、ある種の成長の話なのです。

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速報→「NINPU妊×××婦SANJŌ」クロカミショウネン18

2008.2.3 14:00 シチュエーションコメディに強みのクロカミの新作。劇場の規模感によくあっていて見やすい仕上がり。120分、4日まで駅前劇場。

保育園への着ぐるみ芝居をやっている劇団だが、事故や故意から、役者や衣装、装置などが何も揃わない状況。主宰の男はその恋人と結婚したいと思っているが、男にも恋人にも秘密があって。

舞台にはずらりと十の扉。色をつかいわけることで大きく三つの場所を表します。抽象さには最初こそ戸惑いますが、そう大きな混乱はありません。 駅前劇場という天井がなく限られた空間も、結果として観客の視点を一つに固定した中になっていて、実に見やすいのです。当日パンフの中で作家がリスペクトしているような、古典的なコメディの仕上がりになっています。となると。やはり人物がもっとシンプルに人数が少なくても、と感じてしまうのです。

隅々まで伏線を張り巡らせるほど凝りがちなこの作家には珍しく、幹となる物語とそれ以外の枝葉がはっきりコントラストになっていて、物足りなさを感じる向きもあるかもしれません。が、アタシのようなぼんやりした観客にはむしろわかりやすく楽しめる印象。ただ、結果として保育園で奮闘する話が完全に独立してしまっていて、ちょっと勿体ない感じも。来ない役者の引き延ばし作戦として繰り出されるあれこれは結構好きで、これだけで独立して観たい気もします。

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2008.02.03

速報→「ナルシグナル」東京ネジ

2008.2.2 19:30

東京ネジの新作。ほぼ女性ばかりのパーティを舞台にした大騒ぎのような寂しさのような115分。3日まで王子小劇場。

女たちが集まってのパーティ。部屋の持ち主は同棲相手の男と別れたばかりで、その彼の実家から送られてきた「ミツタケ」なる高級キノコを肴にして食べることにしたのだ。浮気されたり合コン三昧だったり、結婚目前だったりとそれぞれの女たちが

日替わりの男性ゲスト一人を別れた彼氏としてファンタジー寄りに作られたシーン以外はすべて女性たちだけの大騒ぎと会話で進む話。そこに居ない彼氏を造形するために前半そうとう時間をかけているのですが、なんせそもそも出てくる人数も多いので、ここに少々手間取っている感じがします。役名が憶えられないアタシなのだけど、それが浮気したりなんだりとなると混乱しちゃうのですね。ダメ人間ですすみません。

幽霊やら飛行機事故やらUFOやら、浮気やらと次々と投入されるアイテムは、それが大きなうねり、という感じではありません。そこには「どたばた」が存在することこそが必要で、それを少し離れたところから眺めている自分が居て、「楽しければ楽しいほど、さみしくなってしまう」という空気を作り出したいのではないかと想像します。部屋にいた男が「居なくなってしまったことの寂しさ」と、気楽な女友達のパーティでの「大騒ぎの中に生まれる寂しさ」が重なった空気を作り出すのです。

キノコの幻覚の大騒ぎもそのなかのひとつ、というよりはこの舞台全体が主役の女の幻想の中で起きていること、という気がしないでもありません。別れた男のシーンがカットバックで挟まるというのも、飛行機事故をめぐってのわりとお粗末な勘違いとか、幽霊というアイテムの突拍子もなさも、そう考えればアタシは腑に落ちてしまうのです。それを夢オチ、といってしまえば身も蓋もないのだけど、アタシはそういう「脳内であれこれ考える」ってことの面白さってのを感じたりもするのです。

実はあまり見やすい芝居ではない気もします。ファンタジーと現実の境界線が曖昧というのはこの劇団の味ですが、個々の大騒ぎがそれなりに楽しかったりするのにわりとそれが放りっぱなしになっている感はあって、上のように幻想で大きくまとめてしまおうと思わないと疑問符が頭の上で点滅したままになってしまう感じがあります。

携帯電話の着信音があれこれ考えているのはわかるのだけど、音の出てくる方向も音質も携帯からなっているようには思えないのが少し難。天井から、携帯とは思えない大きなスピーカーの音として聞こえてしまうのが、いわゆる電子音ならともかく、「着うた」っぽい普通の音楽だったりするので、その音が着信音だと思えなくて戸惑います。

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速報→「革命日記」青年団・若手公演

2008.2.2 15:00

かつて「P4」向けに書かれたという作品の、改訂再演。ぞくぞくとするような濃密な会話を楽しむ90分。11日までアトリエ春風舎。

空港突入と大使館占拠を企てる革命家組織。潜伏し後方支援にまわる組織の夫婦の家に集まり、計画直前の打ち合わせを行っている。夫婦には子供が居るが田舎にいる妹夫婦に預けっぱなしにしている。世の目を欺くために、普通に暮らしている夫婦のところには、近所の人間が町内会の問題を持ち込んできたりしてなかなか打ち合わせは進まない。一方、集まるメンバーは突然決められた方針の変更に戸惑ったり、なかなか来ないメンバーが居たりして。

時代としても、いままでやってきた人生の中でも、この手の運動やオルグといった類のものとは無縁できたアタシです。学生運動を含む昔の光景を懐かしむという視点でもなく、現代において「革命」を真剣に信じている人々の話は、革命がどうこう以前に困難な中で理想を推し進めていこうとする人々の現実のズレを浮き彫りにする話として濃密なのです。

議論を強く行っているのは、この芝居においてもやはり女性たち。男たちはどこか「なよっと」していたり、強く主張をしていても、その言葉には力がなく空虚に響くように感じられます。

組織の方針の変更の安易さに疑問を差し挟んだ女は、それは好きな男が任務に当たるから気持ちがぶれるからだと戒められるというシーンがあって、結構好きだったりします。組織の長らしい男はもっともらしいことは云うのだけど、そもそも話を真面目に聞く気などありません。怒鳴りあいのようになっていく会話が進むうち、方針の変更に勝算があるわけでもないことが露呈するし、対する女は確かに逆ギレなところもあるけれどアタシの気持ちにきちんと届くのは女の側なのです。

象徴的なのは、その男が革命の理念だか何だかを声高に主張するシーン。もちろんリーダーですから面と向かって否定などする人はいないのだけど、メンバー誰もがその言葉を真面目に聞いているという感じではなくて、彼の言葉が空虚に響くこのシーン。もし自分があのリーダーの立場だったら、こんなに怖いことはありません。いっそのこと否定してくれるならまだしも。

とはいっても、少なくとも革命家の彼らは革命を信じているというのが珍しい気もします。このシチュエーションなら、他に目的があって信じている人というのが居そうなものなのだけど、少なくともアタシには、全員がちゃんと信じているように見えるのです。それゆえに、この中での気持ちのずれというか違和感は、深刻に閉塞しているその組織の姿を浮かび上がらせると思うのです。

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2008.02.01

賞とか中国とか。

じりじりと待っていた賞が、いくつか発表。

お台場SHOW-GEKI城のグランプリは見たことのない劇団、んん、観とけば良かったかなぁ。イチオシとか〜賞という個別賞を微妙に作っているアタリ、かなり激論して決めたのではないかと想像しつつ、それは大切な闘いなのでしょう。

岸田國士戯曲賞をを、なんというタイミング。来週のNHKでのイベントで、ぜひともそのホンモノを使って←ないない

仕事的に仕上げの一歩手前のための出張。それ自体はつつがなく。が、中国国内が餃子とは別の大変なことになっていて。死者まで出ていると聞くと、仕事ということ以前に人に対しての心配。

と思いながら、週末。

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