速報→「投げられやす〜い石」ジェットラグ
2008.1.26 17:00
ミニマムな空間に張りつめる空気に身をゆだねる75分。27日までゴールデン街劇場。週末は三回興行て。
新進気鋭の芸術家として飛ぶ鳥を落とすイキオイだった若い男。その大注目の中、突然失踪してしまう。その彼女と、彼にあこがれている同級生もやはり絵を描いていた。二人はは茫然自失となるが、やがてつきあうようになる。2年後、失踪していた男から電話が来て待ち合わせる男ふたりは、変わり果てたすがた、コンビニの店員に理不尽な疑いを受ける。
もうこの役者陣です。たった四人、全員が凄い役者の座組なのです。この中にあって、作演を兼ねる岩井秀人のキチガイっぷりが凄みとして効くのです。
序盤ではのりに乗っていた男の二年後。目の下にクマとか、変わり果てた姿。傍目には明らかに弱者となった男の姿はまさに「投げられやすい石(=因縁をつけられやすい男)」の姿。友人である男ともだちは、その見た目では、動揺はしながらも変わらないのだけれど、すこし経つうちに、男の中身があきらかに変容していることに気づく。気づくのだけど態度を変えられない、後から呼び出される昔恋人だった女もどこか断ち切れない気持ちはあっても。
関係が変わってしまったことを気づきながら、表面的な会話で取り繕おうとする男と、邪気なく切り込んでいこうとする失踪男。この二人の間の絶妙な空気感がすごいのです。見た目で理不尽な疑いをかけるコンビニ店員にしても、身体の関係を要求される元恋人との会話もゾクゾクするほどスリリングです。芝居は全体に静かですが、そこに流れる気持ちの濁流に呑み込まれるのも楽しいのです。
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