【芝居】「鉄の纏足」東京タンバリン
2007.7.1 18:00
東京タンバリンの新作。110分。2日まで駅前劇場。
レンタルビデオ店にバイトすることにした男。31になってるのに、就職先を探すまでの繋ぎだという。学生や夜バイトかけもちとか、濃いが面倒な人間関係が濃くて。
駅前劇場を対面客席に組み、金網フェンスを設置してバスケットコートに。悪意やすれ違いや鬱積といったマイナスの感情を積み重ねて描き、人間関係を重ねていく中で生まれてくる、もやもやとした面倒くさい対人恐怖的な感情を、舞台の中に見せているのです。
ありふれたレンタルビデオ店、バイトや店長たちの微妙な感情が渦巻く世界をベース。そこに、図書館と呼ばれる世界を設定。普通の図書館というよりは、皆の感情が抑えられ、気持ち悪いほどの穏やかな世界。「決して自分を傷つけたりしない他者」というのは、たとえば第三舞台のいくつかで見られるテーマなのだけど、もっと切実で身近な感じに作り出します。 この「図書館」、トークショー(7/1夜)によれば、主役の男の脳内世界のような位置付けで、シンボリックなバスケットのシーンと併せて、貸し・借りや、気持ちのやり取りを動作として入れたかったのだといいます。
この「図書館」、代理で読んででもらうとその人のものになるというどこかSFチックなアイデア。この仕組み自体はあまり芝居の本筋とは関係が無く、ちょっと理解しづらい感じはあるのですが、粗削りながらこれはちょっと面白い。
会話が急にケイタイやメールや別の話題に飛んでしまったりというコミュニケーション不全、あるいは数ホップの関係を経ることで違和感が悪意に転換されてしまう過程の見せ方など、ちょっと怖い感じすらする冷徹な作家の視点が冴えています。
東京タンバリン「鉄の纏足」
2007.6.27 - 7.2 下北沢駅前劇場
作・演出 高井浩子
出演 瓜生和成 森啓一郎 青山隆之 岡本考史 坂田恭子 島野温枝 ミギタ明日香 遠藤弘章 大湯純一 大田景子 塩入美喜子 田島冴香
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