« はしかですか。 | トップページ | 【芝居】「お願い放課後」ハイバイ »

2007.05.26

【芝居】「業に向かって唾を吐く」エレファントムーン

200705251930

生理的に好き嫌いは分かれそうな85分。29日まで王子小劇場。

教師の部屋を突然訪ねてくる母親。最近急に生活態度が改善され勉強までするようになった娘に戸惑い混乱する。教師の部屋、襖の向こうから聞こえてくる呪文は教師の兄のものだと説明され、兄がかつてこの部屋で…

アパートの一室の新興宗教を巡る物語。率直に言って前半は実時間に比べて数段長く感じます。宗教の現場であることをきちんと描こうとしているのだと思うのですが、アパートの一室という普通の風景とはいえ、服装と言動はステロタイプな描かれ方で、背景はすぐにわかります。変わりすぎた娘に困惑する母親というところまでは理解出来ても、明らかにずれてしまっている母親の姿というのは妙な感じなのですが、チラシとの整合を取ろうとした結果なのかもしれません。あたしはそこまで辻褄をあわせなくてもとも思います。

もっとも、生理的に嫌悪されてしまいそうなシーンもいくつかあって、映像ではなく「ライブ」な舞台だけに、そう思いこんでしまうとダメかもしれません。こればかりは好みの問題なのでしょうがないのですが。

平板でステロタイプに続いて終わり、なわけはないのは、さすがに王子セレクションの劇団。ねたばれかも。

「ばれたらどうする?」から続く後半は、さまざまなことが起こって一気に面白くなります。感情を抑えるということを至上としながら、実はそうではなかったり、イキオイでやってしまったことがうまくいきそうだから続けようかと思う淡い意志は、エイリアンのようにやってきた問題に対して解決する術を持てずにあっさり覆ったりします。あるいは、中心的な位置をもつ女性信徒と出家信者とその彼女の関係を時間軸を交えて描いてみたり。

さまざま起こる出来事の中から終幕に見えてくる「ホンモノ」。現実のあの教祖に一瞬のホンモノを感じてしまったことがある(まあ、TVで見てただけですが)アタシには、ここを素直には受け入れたくはなというか気持ち悪さ。。現実世界では最近なぜかオカルトを受け入れてしまっている人も多いことともアタシの違和感。が、それは芝居がつまらないということではありません。その「相対的に見てホンモノ」を描くという物語の作り方は、たしなに腑に落ちる感じなのです。

ほぼヤクザ、を演じた竹岡真悟は印象に残ります。女性信者を演じる渡辺美弥子は序盤こそ平坦さが歯がゆいですが、中盤の本音の言葉が印象的。いろんな意味でカラダを張ってるところも多くて女優ってのは大変だなぁと思ったりも。勝手に余計なお世話なアタシ、なのですが。

エレファントムーン#4「業に向かって唾を吐く」
2007.5.25 - 5/29 王子小劇場
作・演出 マキタカズオミ
出演 永山智啓 酒巻誉洋 山口温 坂倉奈津子 菊地奈緒 竹岡真悟 鱒田エンキチ 尾本貴史 倉田大輔(国民デパリ) 岩田裕耳(メタリック農家) 渡辺美弥子(電動夏子安置システム)

|

「演劇・芝居」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/1562/15204064

この記事へのトラックバック一覧です: 【芝居】「業に向かって唾を吐く」エレファントムーン:

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)