【芝居】「ジョン・レノンを信じるなという奴を信じるな」東京バラライカショー
2006.10.22 18:00
元「旧転位・21」の亀岩ヒロシが主宰する劇団、東京バラライカショーの新作。ジョン・レノンと9.11をからめた一本。約100分、明石スタジオでの公演は終了。
ジョン・レノンと名乗る男とセイウチのウォルラス。軽井沢の公園で語るうち、ベンチを運んで来る男、マッチを売りに来て物語を読む女などがさまざまに男に話しかける。かつての曲を勝手に誤読しておかしなことになっていたりする。
それから何年かののち。NYのセントラルパーク。秋のある日、ヘルター・スケルターなるものを探してやってくる若い男と黒帽子の男、その妻。若い男はダコタハウスが目障りだといい、ある策略があるという..
セントラルパークを結節点としてジョン・レノンと911を巡る物語、というよりは断片を様々に詰め込んでいます。 前半はほぼレノンの話だけで続け、絶命らしきシーンを挟んで911の日の公園での殺害者と911の話に展開します。
曲名や人物名、関係しそうなそれらしき単語を数多く散りばめていますが、その言葉自体は現実の何かとリンクしているよ、というマーキングに過ぎません。観客はそこから、自分で物語を自分なりに読み取るというか紡いでいくことになります。
このやり方は客の深い想い入れがあれば、どこまでも進化させられる利点があります。反面、 常識と思われる言葉、たとえば「ダゴタハウス」とか「ヘルター・スケルター」という言葉に想いがなかったり、そもそも知らなければ観客は足場を失ってしまうのです。観客の年齢やバックグランドに大きく依存してしまうわけで、あたしも、ぴんと来ない単語が結構あります。動物園物語、かもめ、ガラスの動物園などさまざまに引用される戯曲も同じ危険があります。アタシはもっと作家が紡ぐ物語を見たいのです。
アーティストが発表した曲を全く間違いの解釈をされてしまううっとおしさを描く前半の下りは結構面白かったりします。一般的な解釈なのかもしれませんが、あたしもあまり詳しくは知らないので新鮮なのです。
東京バラライカショー第11回公演「ジョン・レノンを信じるなという奴を信じるな」
2006.10.19 - 10.22 明石スタジオ
作・演出 亀岩ヒロシ
出演 伊藤イサム 國柄えり子 一ノ瀬勝規 亀岩タロウ 和田結花
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