2009.07.13

速報→「箱を持っている」あおきりみかん

2009.7.12 17:00

あおきりみかんの新作。90分に、5分ほどのおまけコント付き。12日までシアターグリーンBOXinBOX。

絵手紙教室で出会った女ふたり。一人は女優、ひとりは「嫌われ者」の仕事をしている。人はそれぞれ「箱」を持って見えるようになって、同じ箱をもっていると似ているらしい。でもどうしても納得がいかなくて、互いに相手の交友関係を密かに聞き取りを始めた。

女性作家の人間観察の視線がしっかり。人と人との関係の主観と客観の差、いらっとくる自意識や自己主張の激しさなど。「ありがちな」人の見え方や更には自分がどう見えているかについての、さまざまなサンプリング。あたしには本当のことはわからないけれど、人からどう見えているかについて心を砕く女性というもの、ということを丁寧に、鋭く、少々底意地悪く描くのです。

「自分新聞」なんてものを出そうなんていう了見は、たとえばblogやmixiで自分の日記を書くのが大好きなアタシにもぐさっとくる感覚。それをblogといわず「自分新聞」という形で見せるのも巧いし、そういうのを書き続ける人間は実は人付き合いが苦手だっていう感覚も、アタシには腑に落ちる感覚ですとんとはまります。

自分の主観では、ごくフラットにふつうに会話しているのだけれど、ほかからみればあからさまに悪意があったり、否定する気満々だったりという落差の見せ方がちょっと面白い。あからさまに笑いを取るシーンもあって、すくなくとも日曜夜の回は大受け。微妙なバランスだとは思いますが、アタシには見やすい。

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2009.07.12

速報→「私の頭の中の日ハム」工藤倫子

2009.7.12 14:00

工藤倫子女優生活9周年、とタイトルされた公演。二部構成90分。12日までStudioGoo。

第一部、工藤倫子の女優生活9周年を祝ってのビデオメッセージ集。田中眞紀子、森山良子、櫻井よしこ、中森明菜、布袋寅泰。
第二部、映画好きな子供のために作られた小さな映画館を、劇場として借り受ける条件は最初の一回だけの審査でオーナーの心を動かすことだったが、公演一ヶ月前になってもオープニングのダンスだけしかできていなくて。

YouTubeに乗せられた映像は、どちらかというと第一部のネタ集的な感じで、笑いはほぼこちら側に集約。といっても、さすがに一人で全部をナマというわけにはいかず、ビデオの方が主体になっている感じ。青年団ばかりで観ているとこういう印象はないけれど、大柄で男っぽい感じもあって意外に似合ったりもします。

芝居の方は、ちょっと切ない気持ちも出てくるような味わいの物語。映画好きの少年と、というあたりからローマの休日とかチャップリンを物語に取り込もうとしたことで冗長な印象になってしまっている感じも。終盤であっさりその物語をすてて、初老の男が隠し持っていた自叙伝的物語に移ってしまうわけで、ならばこちらにもっと重きがあったほうがあたしは好きなのです。

StudioGooは初めての劇場ですが、住宅地の路地、きれいめもふつうの一軒家にしか見えないし、玄関もふつうの家。そこの奥に小さいとはいえ舞台のしつらえられたそれなりのタッパというのはちょっと驚く。この場所ならば防音もきちんとやっているのでしょう。金持ちのシアタールーム(AV機器とかたくさんあるような)っぽい広さなのだけど、こんな家あったら、楽しいなぁと思ったり思わなかったり。

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速報→「ひみつのアッコちゃん」ガソリーナ

2009.7.11 19:30

劇場としては閉館の決まった江古田ストアハウスでの、じんのひろあき最終作。濃密で圧巻の120分。19日まで。

実写版「ひみつのアッコちゃん」の主演女優の小学生を選ぶオーディションの最終選考。何万人もの中から最後の5人だが、それは本人ではなく、親への面接だった。

デビルマンの出てこない「デビルマン」や原作のキャラクタが出てこない「ビューティフルドリーマー」(1)と同様、有名な作品をその本人が出てこないつくり、じんのひろあき節が炸裂。アタシは知らないけれど、有名なアイドル・佐藤寛子も出ているらしく、アタシの隣の男三人組は何回目なんて話をしていて。

親へのインタビューを繋いでいきながら、 家庭の様子、親の子に対する想い、子供の辛い経験、親自身の想いなどを緻密に張り巡らします。それぞれの親の語りを聞いているだけて涙がこみ上げてくるよう。親ではないアタシには本当には理解できないことだけれど。よもや窪田あつこで泣かされるとは。

選ぶ側の理由や想いも取り混ぜながら。 誰を撮っても大丈夫という状況で、追いつめられてもきちんと「選びとる」ことが第一歩なのだということを不安に対しても理解を示しつつ、きちんと描き出します。 モラトリアムは何時までも続かない。決めること、それがなにかに「なる」という視点の凄み。 オーディションの現場なんてものは知りませんが、あちら側もこちら側も見えるようなつくりは唸るよう。

時代を切り取る力が圧倒的なのはメトロポリスプロジェクトでもちろん知っているけれど、それを違う軸で作っている感じ。同じ時代に生きる親たちの共鳴と違いとがくっきり。

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2009.07.10

速報→「向日葵と夕凪」七里ガ浜オールスターズ

2009.7.10 20:00

海の見えるバーらしい店。同僚の美術教師だった地域の有名人の葬儀から戻ってきた元教師の男。教え子の男も現れ久しぶりの再会を喜ぶ。もう一人の教え子の女、亡くなった男の娘も姿を見せて。

アタシは未見。98年から99年ぐらいに上演されたようです。女性二人はP.E.C.T.でツアーまで組んで上演したままのキャストなのだといいます。初演されたのだという湘南の小さなカフェレストランの雰囲気(アタシは別の芝居で行っています)あるいは、直接関係ないけれど、湘南の海沿いにある小さな店や夕暮れ近い時間の雰囲気、あるいは初演での役者たちに想いを馳せ、自分の中での補完が、アタシの気持ちをより盛り上げるのです。

でてくる四人の、寄せ木細工のように密接にあちこち結びつく感じは都合がよすぎると言えばたしかにそうなのだけど、ネットで少々ググった初演の時の作家の言葉によれば、「意識的に情緒よりにしている」というのはたしかにそう。わずか60分をほどよい密度できっちりと物語る空気のなかにほろ酔いの気分で浸るのは至福の時間なのです。アタシはこの女優ふたりが、同じ舞台に居ることを目撃できたことが本当に嬉しい。

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夏ですねぇ。

いやはや暑い。半袖のシャツでも暑い。できれば混んだ通勤電車よりはもちょっと遅刻気味のすいている電車で行きたいなと思いつつ、それもままならず。帰りは帰りで暑かったり。

週末はサンダルにカーゴパンツにアロハのようないでたちなので、そう大きな問題ではないのですが、その格好で会社行くわけにもなぁ。いや、ほんとはジーンズも良くないなと思ってはや十数年。

北に引っ越していった方から宅配便らしい。まだ受け取れてないのだけど、クール宅急便、どうやってこの(遊びと仕事で)家に居ないのに受け取るかなぁ。もちろん受け取る気満々で。

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2009.07.09

【ライブ】「AQUA NOME」EPO

2009.7.8 19:00

EPO ( 1, 2, 3, 4, 5) が10年に渡って活動してきたライブユニット、「AQUA NOME」のアルバム発売を記念しての2日間。130分ほど。

ほぼ満員。 円形の劇場。天井を照らす青い光は、金魚鉢かグラスの水の中から、水面を見上げているようで美しい。 中央に四角のステージ。囲んでミュージシャンたち。アルバムを構成する彼らは、中央のEPOを囲むように。特設サイトと同じ雰囲気、パーマ、黒いルーズなワンピース風(どういうの、こういう服)。暴騰はアルバムからの曲を中心に5曲続けて。あちこちに体を向け、全方位に気を配り。

懐かしい曲、ポップな曲を挟みながら(EPO原理主義、なんて言葉で笑いをとりつつ)を喜んで歌ってしまうアタシなのだけど、もちろん曲名はわからないままでもAQUA NOMEの曲もそれなりには聴き続けていればそれなりに耳馴染みにもなってきて、全編楽しい。

それなりに有名曲もあるけれど、こんなにも予習ができない曲ばかり、しかも落差は激しいし、朗読まで混じったり。すべてが彼女だということはアタシはよく知っているけれど、初めて観た人はどう感じたかしらん、と思ったり思わなかったり。

  1. DANCE
  2. AQUA NOME
  3. NOAH
  4. サイレントソング
  5. 100gの金と綿
    (MC)AQUA NOMEのこと。MANDA-LAからとか、40歳になったからからとか。いろんな体験は自分のもの、元気な曲も今は愛おしい。
  6. 私について
  7. でも生きている
    (MC)来年が30周年で。どれが欠けても私ではない。昔の曲も込みで短冊でリクエストを。
  8. DOWN TOWN
  9. 音楽のような風
  10. 土曜の夜はパラダイス
  11. M
    (MC)eponica Recordのこと。ポップも大人の音楽も同じ会社の中にいろんな柱があった昔のレコード会社。そんなことをここでやってみたい。
  12. それでも私は生まれてみたい
  13. どうしてかしら
    (MC)いろんな垣根を越えてやっていけるこのユニットでできること、その一つがMusic&Drama
  14. 創作童話「光になった馬」(朗読・宮川雅彦 )
  15. たったひとつの
  16. 創作童話(題名不明)(水惑星、奇跡とか)
  17. キミとボク
  18. (アンコール1)う・ふ・ふ・ふ
  19. (アンコール2)Glory

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2009.07.06

速報→「スメル」キリンバズウカ

2009.7.5 19:30

キリンバズウカの東京2回目公演。100分。12日まで王子小劇場。

定職につかず納税もしていない地方出身者を出身地に戻すという「東京都永住禁止条例」。東京に残りたい若者がその名目のために清掃ボランティアを行っている、いわゆるゴミ屋敷。一人暮らしの老女だと思われていたが、20年ぶりの帰宅だと娘を名乗る女が現れる。

頼られ続けたいと思う母親という役割。少々突飛とも思える設定だけれども、実に丁寧に描きます。東京に居続けたい若者と独居老人のある種の共生の姿を舞台に、長い間会っていない母と娘の踏み込めない関係を軸に物語は進みます。共生は少々暴走する感もある幕切れですが、物語の主軸というよりは余談ぽい書き込まれ方で、母を描くということに作家の主軸はあるのでしょう。

東京ではないけれど地方出身というのでもないアタシには、チラシにある「上京すること」の想いのようなものは今ひとつ実感をもてませんが、それでも物語の枠組みとなる「永住禁止条例」というのは中国での農民の扱いのようなある種の差別的政策を持ってくるのは、ちょっと面白い感じがします。

娘を演じた黒岩三佳のクールさと、母を演じた稲川美代子の頑固さのようなものの対峙する舞台はスリリングできちんとした緊張感。物語の要請する母娘の関係を雰囲気からも描き出していて印象的です。わがままを許してくれという娘に対する母親のたった一言の返事はものすごく難しい台詞なのだけど、ちょっと凄い。

少し泣いて、日常に戻るという母親の描き方、アタシの母親にも少し思い当たる感じがあって、気持ちを揺らします。平日昼間に設定している作家の母親を呼んでのトークショー、ちょっと見たい気もします。

古い日本家屋風で下手にはゴミ屋敷を象徴するようなオブジェのようなもの。舞台奥には庭に面した格子状の引き戸。引き戸部分を横の格子に、戸袋部分を縦の格子にするというシンプルな作りなのだけど、実に美しくて印象的です。陰になる部分は少ない舞台ですが、役者の表情を漏らさず見ようと想うのならば、中央によった部分をおすすめ。

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速報→「GOOD DESIGN GIRL LOVES ART!」ITO SHINTARO IS A NICE STALKER

2009.7.5 16:00

チャリT企画の伊藤伸太朗の企画公演。女優を山ほど呼んで謎解きめいたしかけも用意しての65分。5日までルデコ5。

■#1「病室の友達」
小学生のイトウローラ、同級生の女の子の見舞いに病院に行く。深刻な病気ではないのだけれど、一方的に想いを寄せて、ついには彼女が見たいと言っていた河童までつれてきて。
■#6「罰当たり」
大学生の彼女と一緒に住んでいる。 自分の書いた日記を読んでいる彼女に自分の書いてる日記が作品のガイダンスになっていくのだという話を始めて。 ■#3「宇宙には行けない」
中学生のイトウロウーラ。夏、従姉妹と一緒に海で遊ぼうという日、同級生でちょっと不思議なことばかり喋っている女の子の家の地下室で。外にはゾンビが迫ってきていて。

イトウローラなる謎の芸術家の死因は何かを謎解きするという「試験」をおこなうという趣向。3バージョン各3話なので、9つの話からなるのだけど、あたしはこのBバージョンだけ。 実際のところ、これをみただけではとっかかりが少なすぎて、謎解きしようという気にすらならないところはあります。見ていないので断言できませんが、全バージョンを見てもあまり変わらない気がします。

なんていう評判を聞いていたからかどうか、最初からそういう気持ちを放棄して観始めたのがよかったのか、女優をめぐる妄想短編が楽しい。ストーカーもどきだったり女の子が取り合いになったりという作家というか主演男の暴走する妄想を短編にまとめた感じ。ロリ趣味だったり、プチエロだったり、キャットファイトもどきだったりと、言葉だけ聞いているとエロ全面だけど、観ている最中はそんな感じではなくて、むしろ気持ち悪いほど「モテモテになる自分」のいわゆる中2妄想が全開な感じで、これはこれでアリだと思うのです。

ハマカワフミエと帯金ゆかりの出演する#3が、みょうなコスプレっぽくて、ばかばかしさの表面と、「シュレーディンガーの猫」を「確かめて見るまでは結果が確定せず不確実のまま残る」恋愛の話に写しているのがちょっとおもしろい。

気持ち悪いストーカーもどきの暴走する想いと、それでも彼が好きでたまらない女の話の#1はまさに「ストーカー」っぽい話で、序盤らしい。

サイトを作ったり、そのチラシをセブンイレブンのネットプリントで配ろうとしたりと、さまざまな試みの心意気はとても好きな感じ。楽しめるバランスかというと微妙なところですが、それはやっていけばすむこと。ネットがある昨今、むしろこういう遊び心が減っている感じがある昨今、これには乗りたいなぁとおもったりもするのです。

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2009.07.05

速報→「7の椅子 5」7の椅子

2009.7.4 19:30

同じタイトルのまま公演を続けるナナイスの新作。5日までメガバックスシアター。「空耳」をキーワードに短編アソートで105分。

卒業して7年目の山の合宿所。去年亡くなった友人たちを悼むために大学の同級生が集まったかに見えたが「空耳1」
車で買い物に出かけた妻が轢いて自宅まで連れ帰ってきてしまった男は、身代金誘拐の金を取ってきた男だった「空耳2」
ホテルのバックヤード。今晩開かれる高名な画家の新作発表だが、その絵が見つからない。そこに現れたのは解決できない問題はないという「空耳3」

それぞれに「聞こえないはずのものが聞こえる」「聞こえない振り」「タモリ倶楽部のコーナー」というタイトルを冒頭に。その言葉に違わないように作られて、カラーの全く異なる3編。最近のナナイスではわりと1本目のような笑い少な目テイストが増えている感じですが、今作ではいちばんの爆笑編を2本目に、3本目もわりと笑い多め。笑いの多い芝居を巧い役者、とナナイスを認識してるアタシにはむしろ何かの馬鹿力のような後半に向けての配列が楽しい。

「1」 同級生といえば仲がいい、というステロタイプを徐々に崩していく感覚は良くも悪くもちょっと気持ちに引っかかります。笑い少なめ、悪い人多かったりキリキリと来そうな感じはしっかりした場所を作る力。山本亜希はこの手の悩める女をやらせると巧い。

「2」 井口千穗の表情で作る「聞こえないふり」芝居が圧巻で印象的。そのカウンターパートにある山口ななも無茶な物語から振り落とされることなくきっちり。物語というよりはくだらない(これが重要なのだ)ワンアイディアを役者たちがねじ伏せ、圧延し、組み上げている感じでコントっぽさがわりと全面に出ているけれど、役者の魅力というだけでなく、言葉の細かい共感できる感じがアタシにはまります。まあ、巧い役者の爆笑編というだけで魅力は十分あるわけですが。

「3」 空耳アワー、というのはアタシも大好きなテレビ番組なのだけど、そのスピリットできっちり組み立てる終盤はちょっといい雰囲気でまとまりもいいのです。途中のドタバタのコミカルさは破壊力という点では2には見劣りするものの、3本全体の最後に置くことでまとまりがいい印象になっていMASU 。ここでも井口千穂の胡散臭いキャラクタが全開で楽しい。

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速報→「UNO:R」アップフロントエージェンシー

2009.7.4 15:00

メロン記念日が定期的に続ける小劇場規模での公演。新たに空間ゼリーの坪田文(作)・深寅芥(演出)を迎えての90分。5日までシアターグリーンBIG TREE。

なにも派手な物はない町。大雨の同窓会の夜。担任だった男は小さな喫茶店を開いて地元に居たが顔を出すことができなかった。二次会には行かず担任を慕ってあつまった仲良しの3人に、同窓会にはやはりいけなかった東京で暮らす同級生があつまる。

ファミリードラマっぽさを中心に据えた「かば」のシリーズ(1)に比べると、過去に刺さった太い棘を巡る、静かで暗い語りを中心とした構成。ある「事件」をめぐっての4人の一人語りは、いわゆるアイドル芝居ではないある種の挑戦を感じます。思いいれがこれぽちもないアタシですら、その落差に最初は戸惑いますが、主演の彼女たちに向かってするするとしっかり収束していきます。

おそらくはメロン記念日の彼女たちには、普段からそれぞれに与えられたキャラクタがあるのだと推測しますが、柴田あゆみはこの物語の中では異質のキャラクタで、馴染んでいない、ということもできましょうが、この舞台の中では首尾一貫して緩急を与えていて、むしろアタシにはガイドのよう。

物語はというと、わりと早い段階で構造は見えてしまいます。複雑さよりは後半一本しかない物語の上を慎重に歩くということこそが、作家にとっても役者たちにとっても挑戦なのだろうと思うのです。

元担任を演じた成川知也は慕われる一方、なんてちょっとうらやましく感じるのは年代の近いおやじ故の感想。妻を演じた平田暁子(年年有魚から一ヶ月でここまで)の少々コミカルさも含めて夫婦という形で「場所」を作ります。 女子高生を演じた空ゼ・西田愛季は主演四人に対峙しなければならない役をしっかり。終盤のコミカルさとの落差を付けた意図は今ひとつ見えませんが、アタシには見慣れた感じの安心感。

まあ、アイドルのイベントな上に三回回しなので仕方ないのですが終演後さっさと出て行けという態度なのはどうなんだろうなぁ。もうちょっと言い方ってものがあるんじゃないかと、思い入れがないアタシは思うのですが。

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